2022年3月 奈良市社会福祉協議会 障がい児親子通園室「みどり園」が閉園となります

「52年のあゆみ展」展示がされています(奈良市総合福祉センターにて)

 奈良市からの委託で、奈良市社会福祉協議会が運営してきた「親子通園室みどり園」が2022年3月末で閉園となります。開設50周年イベントはコロナ禍突入で実施できず、今回の閉園にあたっても同様で、52年をふりかえる展示のみが奈良市総合福祉センターでされています(3月末まで)。

 私自身は、社協からの委託で2004年から携わってきました。当オフィスのスタッフでもある吉田先生はそれよりもずっと長く社協の職員として携わってきました。

 みどり園には、保健センターや医療機関での乳幼児健診で要フォローとなって紹介されてきた親子の方々、子どもの発達の様子が気になって自ら相談に訪れる方もいらっしゃいます。0から3歳代までの就園前の親子が週複数回通園しています。遊びを大事に(なかなか遊べないことも含めて)、生活の一部として園で過ごす中で、お子さんが何をどのように体験しているようなのか、親御さんが想像したり捉えていけるように、親子関係支援を軸にしてきました。それは親を療育者にする支援とは違います。たくさん遊び、話し、涙を見ることもこれまでも多々ありました。私も大きく心を動かされる体験を積み重ねています。

 私が携わってきた機関でも、多い時は年間60組以上、期間は短い方で数か月、長い方で2,3年通園されています。しかし、3年保育のこども園や発達支援の事業所が増えるようになって、みどり園の通園者は減少しました。社会の在り方は変わっていきますが、早期の親子関係支援はいつの時代も重要だと思っています。

 みどり園としてはなくなりますが、2022年4月には新開設の奈良市子どもセンター内に、市の直接運営で親子通園の事業を展開すると聞いています(「めばえ」というクラスのようです)。子育て相談課ともすぐそばで連携して必要に応じて対応に当たると聞いています。立ち上げ課やスタッフとなる方々に、みどり園で大切にされてきたことや課題など、みどり園のスタッフ方お伝え済です。

 みどり園がなくなることはとてもさみしい一方で、新たなセンターへの期待は大きくあります。多くの子ども支援、発達支援、子育て支援の現場で、子どもの「~ができる/できない」の評価で終わるのではなく、情緒応答的な関係性、子どもの思いに大人が心を使っていけることが大事にされることを願っています。(大人のメンタライジングの力によって、子どもの認識論的信頼(epistemic trust)が育ち、関係性の中から学ぶ力を伸ばしていけるように。

  

2021年1月13日(水) 奈良県臨床心理士会 電話相談事業に関して(2022年3月まで継続) 

2020年8月より、奈良県からの委託事業として開始された電話相談のご案内です↓

「ならこころのホットラインwithコロナ」

「奈良県福祉施設等職員のためのコロナ感染対応相談窓口」

  ⇒ 受付時間が、月~日の13~20時と変わりました。

<電話相談の詳細について:奈良県のホームページ>
奈良っ子はぐくみ課
疾病対策課

http://www.pref.nara.jp/38635.htm

 

2020年8月28日(金) 奈良県臨床心理士会 電話相談事業がはじまりました(8/1~) 

奈良県からの委託事業だそうです。

 「ならこころのホットラインwithコロナ」

「奈良県福祉施設等職員のためのコロナ感染対応相談窓口」

 

 

2020年6月5日(金) 「こころJOB」さんのHPサイトに記事を掲載いただきました

1月下旬くらいから不穏な雰囲気となり、3月には学校は休校、自粛要請、4月には緊急事態宣言、そして5月には解除とはいえ自粛は継続。まだまだ気が抜けず、見通しが立たないところがまたつらいですね。「コロナ疲れ」という言葉にも疲れてきました。 

私自身が関わっているところでの対応、感じていることなどについてまとめてみました。記事はGWの頃の所感です。その後も、心理士として何ができることなのが最善なのか、刻々と変わる状況の中、考え続けています↓

「こころJOB」ホームページ

『新型コロナウイルスCOVID-19感染拡大によるメンタルヘルス支援:開業心理室の公認心理師ができること・していること』

 

2020年4月27日(月)大人も子どももしんどい(保護者、教職員向け)

 どのご家庭でもお子さんと家で過ごす時間が多くなっていることと思います。

見通しも立たないまま家の中で過ごすことは、子どもにとっても大人にとってもしんどいことですね。ピリピリ・イライラしがちですが、日常とは違う事態が生じたときの自然な反応でもあります。子どもに対して、これでいいのか、どうしたらいいのかと迷うこともたくさんあると思います。そのヒントがたくさんつまった資料を、ICU(国際基督教大学)カウンセリングセンターよりご紹介いただきました ⇓  私たち誰もがこの事態を生き延びられますように。

早稲田大学教授 本田恵子先生「家庭で過ごす期間の子どもの不安とその対応」

 

 

2020年4月27日(月)専門家向けの情報

COVID-19に応対する医療従事者のセルフメンテンスとメンタルサポートについて」

  いわくら病院  崔 烔仁 医師(精神科医)

②「新型コロナウイルス感染が世界的に流行する状況下における心理士のための指針」

  一般社団法人 日本認知・行動療法学会HPより

  

2020年4月8日(水) 私たちの心では何が起きているのか? おそらく自覚している以上に疲弊しています

 不安や心配にさらされながら日々過ごしておられることと思います。「自分は大丈夫」と思うこともあるかもしれませんが、それは迫りくる緊迫した現実を認識することを避けようとする「否認」という心のはたらきかもしれません。不安なとき、私たちは冷静になろうとしてもなかなかなれないものです。私たち一人一人はどうしたらいいのか、どういう心理になりやすいのか、どういうことを気にかけておけたらよいのかということについて、臨床心理学からの知見で役立つものがあります。考え方の指針、行動の指針となるものがあると安心です。

 具体的に役立つサイトを、ここに紐づけておきたいと思います ⇓

 

「コミュニティの危機とこころのケア」日本心理臨床学会 支援活動委員会

「児童・生徒の皆さんへ」「保護者の皆様へ」「教職員の皆様へ」「すべての方へ」、こころを大切にするための情報がたくさんあります。

 【自分自身のこと】

「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう! 負のスパイラルを断ち切るために」日本赤十字社    「病気」「不安」「差別」という3つのことが密接に関連しているということを、私たちは知っておくことが大切です。

「もしも『距離を保つ』ことを求められたなら:あなた自身の安全のために」公益社団法人 日本心理学会 

 

【子どもの対応に関して】

「子どもに関わるすべての方々へ」

 一般社団法人 日本臨床心理士会災害支援プロジェクトチーム

  一般社団法人 日本公認心理師協会災害支援委員会

    公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 三団体共同メッセージ

 ⑤「子どもの心のサポート -子どものための心理的応急処置-」 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン (動画わかりやすく説明されています)

  第1回 反応・行動

  第2回 見るポイント・聴くポイント

  第3回 周りの大人へもサポートを 

「親がこころの不調になったときの子どものケアガイド」子ども情報ステーションbyプルスアルハ

 

【心理士の仕事】

「今こそ、個へのまなざしを(理事長からのメッセージ)」日本学生相談学会 高石恭子理事長からのメッセージです。学生相談に限らず、私たち心理臨床家はこういう姿勢で今まさに仕事をしています。